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Glass Library
第1回 トンボ玉
周囲を見渡すと、必ずどこかにガラスが使われていることに気が付きます。現在、この原稿を書いている小職の周りだけでも、窓ガラス、コップ、テレビ画面、通信用ケーブル等々挙げきれません。しかも様々の装飾が施されていたり、様々な機能が付与されていたりします。日本でのガラス製品は1570年の長崎開港が始まりとされ、その後、装飾を施された工芸品から現在の先端技術にいたるまで様々な製品が作られています。しかし、日本での初期のガラスはどのようなものだったのかを調べてみたところ、長崎開港以前にも「トンボ玉」と呼ばれる装飾品が作成されていたようです。そこで、今回は日本におけるガラス製造のハシリ?である「トンボ玉」を紹介します。
「トンボ玉」とは、色ガラスでいろいろな文様を施したガラス玉で、ネックレスにするために紐を通す穴があいたものの総称で、いわゆるガラスビーズです。今から三千五百年の前からメソポタミアやエジプトで作られ始め、現在でも世界各地で作製されています。日本でもガラス発祥の地・長崎でガラス製品が作られ始める以前から作られており、トンボの目玉に似ていることから「トンボ玉」と呼ばれています。形は球形が多いが、樽形や円筒形、星形、人頭形などがあり、文様は素朴な同心円文から、花柄文、幾何学文、人面文、モザイク文など様々なバリエーションがあり、人工の宝石といわれるほどカラフルです。当時の技術者(芸術家)は、どのようにしたら美しい色が出るか、形作れるかに苦心したことと思います。
また、海外の一部地域のものは非常に人気が有り、国外持ち出しが禁止されている国もあるようです。現在でも装飾品として市販されておりますし、「トンボ玉」専門の美術館もあります。実際に作製が体験できる工房も多いようですので、興味があるようなら、足を運んでみるのもよいかもしれません。
<参考文献>井上暁子(2003):産地別 すぐわかる ガラスの見分け方[改訂版]、 東京美術
※NTR News第24号 (2004年4月1日発行) に掲載

