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Glass Library
第7回 ガラスの洗浄
ガラスへの膜の密着性向上や、ガラス上でのナノ〜ミクロンオーダーの加工を実現するにはガラスの洗浄技術は欠かせないものです。ガラスを基板としている様々な最新技術では必ずと行っていい程キーとなる技術であり、当然その評価技術も重要です。また、せっかくきれいに洗浄しても汚い場所で洗浄したのではすぐにその表面は汚れてしまいますので、洗浄装置のみならず洗浄環境や基板の取り扱いには細心の注意が払われています。
ガラスの洗浄は目的によって必要となる清浄度を明確にすることが重要であることは様々な解説書で述べられております。その上で除去すべき物質の特定、ガラスへのダメージ等を制御する為の洗浄工程を設計します。また、汚れの再付着を防止する為に洗浄後の保管技術も重要です。細かな技術については様々な論文や参考書で述べられておりますので、本欄で記載いたしません。ご了承ください。
ここでガラスへのダメージと書きましたが、単純にガラスと言っても使用目的によって組成が大きく異なります。当然のことながら組成によって、除去物質や洗浄により受けるダメージは異なってきますので、それに伴った洗浄工程が必要となります。かなり特殊なガラス組成の場合にはダメージを受けやすい場合が多々あります。ダメージを受けやすいガラスを用いたときは、その対策だけで膨大な工数が必要となってしまいます。私の業務ではガラスを作ったり評価したりするよりは使う側に近い為、ガラス屋さんには使用目的にばかりとらわれずダメージを受けにくいガラスを作って頂ければありがたいです。
さて、我々の生活でも食器から窓までガラスを洗うことは毎日のようにあります。特に食器は、その組成や形によって見栄えや味が変わってきますので、皆様にもお気に入りの食器やグラスがあることと思います。ガラス製品を長く使うには、とにかくキズをつけない様に洗うことが重要です。柔らかいスポンジで洗い、水気を拭くときも木綿や麻等の吸水性の良い布を用いるとよいそうです。このような解説書を読むと、ガラスの磨き方や保管方法、水気を拭く布の洗い方にまで話が及んでおり、意外と奥が深いものです。一度食器の洗い方を見直してみると、いつもよりおいしい食事になるかもしれません。
<参考文献>
大場洋一(1988):電子部品の洗浄技術、精密工業会誌、54、10、p30
窪田規(1993):最適な洗浄剤・洗浄システムの選定、電子材料、1993、4、p63
井上暁子編(2003):産地別 すぐわかるガラスの見分け方[改訂版]、東京美術
※NTR News第30号 (2006年4月1日発行) に掲載

