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ガラスの電気特性について
|表面抵抗率測定|誘電特性測定|高温電気抵抗測定|関連ページ|
※NTR News第21号 (2003年4月1日発行) に掲載
表面抵抗率測定
表面抵抗率測定とは、固体表面や膜付き固体の表面の電気抵抗を測定することです。
導電性物質等の表面抵抗値が1E+06Ω/□以下の場合には、試料表面に直接測定プローブを接触させて計測する方法が用いられています。測定端子の数により2端子法や4端子法と呼ばれます。
一方、ガラス材料等の絶緑試料の場合には、その表面抵抗値が高いため微少な漏れ電流を計測する必要があります。加えて、高抵抗の測定になるほど微少電流を計測しなければならないため、誘導電流やノイズの影響、測定環境等に留意する必要があります。このような絶縁試料の表面抵抗率測定に対して当社では3端子法を適用しています。この3端子法は、試料表面および裏面にAuを蒸着して測定電極を作成し、M-H端子間に電圧をかけ、漏れ電流を測定する方法です(図1)。試料に金電極を蒸着作成する替わりに簡易電極(密着による電気接触型電極)での測定も可能です。測定の雰囲気は、真空中(温度可変)、大気中(温度、湿度可変)で実施しております。
図1.表面抵抗の測定方法
弊社の測定ではJIS C2141に準拠した測定方法を改善し、石英ガラスのように1E+17Ω/□レベルまで正確に測定できるように致しました。この測定方法を用いることによって、ガラス、セラミックス、薄膜の高抵抗の表面電気抵抗を測定することができます。また、表面抵抗だけでなく体積抵抗も測定が可能です。さらに大気中雰囲気での湿度調整は0〜80%RHまで可能です。尚、表面抵抗率は式(1)を用いて求めます。
- 表面抵抗計算式 Ps=(Dmπ/g)×Rs ・・・式(1)
ここで、Psは表面抵抗率(Ω/□)、Dmは平均直径=(d+D)/2、dは主電極の外径(cm)、DはH電極の内径(cm)、gはギャップ幅=(D-d)/2、Rsは測定抵抗値(Ω)です。
誘電特性測定
誘電特性における誘電率とは、1)電磁気学的には媒質に電界が加わったときにどれくらい電束密度が生じるかを与える係数、2)電気回路的にはコンデンサの極板間に電圧を加えたとき極板にどのくらい電荷を蓄積できるかを表す係数、のことを言います。この誘電率は、電界によってどれくらい分極しやすいかを表す目安にもなります。即ち、分極のしやすさは分極率で示されますが、分極率が大きいと誘電率も高くなることから分極しやすさの目安になります。
誘電特性測定とは、高周波を印加した状態で固体絶縁体の電気抵抗を四端子対測定回路によって容量を測定することです。試料表面および裏面に金(Au)または銀(Ag)を蒸着して測定電極を作成し、LCRメーターを用いて比誘電率や誘電正接(損失角)を求めます(図2)。
図2.誘電特性の測定における電極の配置方法
比誘電率は式(2)を用いて計算します。
- 比誘電率計算式 Es= Cx×t/0.088542A ・・・式(2)
ここで、Cxはサンプルの測定値(PF)、Aは有効面積(cm2)、またtはサンプルの厚み(cm)です。一方、誘電正接(損失角)は式(3)から計算されます。
- 誘電正接計算式 tanδ=ε"/ε' ・・・式(3)
ここで、ε'は誘電率(蓄えられる静電エネルギーに関する量)であり、ε"は誘電損率(損失エネルギーの大きさ)です。
高温電気抵抗測定
高温電気抵抗測定とは、高温下の溶融状態におけるガラス試料の電気抵抗測定のことです。弊社が実施しているガラスの高温電気抵抗測定は、ガラス試料に対して溶解および泡抜きの前処理を行い、高温下での溶融状態においてガラス中に白金電極(4端子)を一定の深さまで挿入して、LFインピーダンス・アナライザーをそれぞれの白金電極端子に接続し、抵抗値・リアクタンス値を測定して比抵抗を求める方法です(図3)。この方法は、前述の4端子法を用いた表面抵抗率と類似していますが、液体(高温溶融状態)の測定という点で異なっております。電気抵抗の測定は、1500℃まで実施しております。
図3.高温電気抵抗測定の概要
比抵抗値は式(4)を用いて計算します。
比抵抗計算式 ρ(T)=ρ0(T)×R(T)/R0(T) ・・・式(4)
ここで、ρは試料の比抵抗(Ω・cm)、ρ0は標準の比抵抗(Ω・cm)、Rは試料の抵抗値(Ω)、R0は標準の抵抗値(Ω)、またTは測定時の試料温度(℃)です。
表面電気抵抗の測定事例
種々の温度でのソーダ石灰ガラスの表面電気抵抗率
種々の湿度でのソーダ石灰ガラスと石英ガラスの表面電気抵抗率
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