X線回折法 (X-Ray Diffractometer)

当社のX線回折装置の特徴当社のX線回折装置で出来ること測定概要と測定例関連情報

1.当社のX線回折装置の特徴

装置メーカー リガク(Rigaku)
装置名 SmartLab
最大出力 45kV−200mA(9.0kW)
ターゲット Cu ローターターゲット
X線光学系 Bragg-Brentano集中光学系
平行ビーム光学系
Ge(220)・2結晶光学系
Ge(220)・4結晶光学系
in-planeX線回折光学系
小角散乱光学系(透過・反射)
極点測定(in-plane・out of plane)
付随設備 XYマップ測定
in-situ高温加熱装置(RT〜900℃)

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2.当社のX線回折装置で出来ること

2-1.回折測定(Diffraction)

バルクや薄膜のサンプル表面に波長λ(当社の装置はCuKa)のX線を照射して、サンプルの表面部分の結晶粒子の面間隔(d)の格子面で、ブラグの式(nλ=2dsinθ)を満たすように回折された回折線の角度(2θあるいは2θχ)と強度を測定します。

theta-2theta(theta-theta)

通常の粉末X線回折の測定方法です。粉末以外に膜厚の厚い薄膜の測定にも用いることが出来ます。ITO膜や結晶性の良い薄膜の場合には、100nm程度の膜厚まで測定が可能です。サンプル表面に対して常にX線の入射角度と回折角度が同じなので、サンプル面に対して低角度で配向している結晶面の測定に適しています。

Omega-2theta

X線の入射角度をOmega=0.3°程度の低角度で設定が可能です。このために、薄膜サンプルの最表面から数10nmレベルの浅い部分の測定が可能となります。基板の情報が入らないように、また薄膜そのものの解析ができます。試料高さ調整でin-plane軸合わせを行った場合には、さらに薄い部分の測定が可能となります。

in-plane(phi-2theta(cai))

in-plane軸合わせを行うと、X線の平行ビームに対するサンプル表面の傾きが無くなりますので、入射X線角度Omega=0.2°のような低角度でX線を入射させることが可能です。上の図に示されるように、in-plane測定は基板に対して高角度で配向している結晶面の測定に適しています。また、10nm以下の極薄膜の結晶性の測定も高感度で可能となります。

3次元・極点測定(Pole Figure)

theta-2theta測定に対して、サンプルを0〜90°で傾け(χ軸)、さらにサンプルの面を0〜360°で回転させることによって(φ軸)、基板面上の半球状の領域で特定の結晶面の配向を定量的に測定することが出来ます。測定結果は三次元的なカラーマッピングの状態で得ることが可能です。
また、in-planeの光学系を用いて極点測定を行うことも可能です。この場合には数nmの極薄膜の結晶面の配向を評価できます。

高温その場測定(High temperature XRD)

反射率測定を含む上記の全ての測定に対して、室温から900℃まで加熱しながら測定が可能です。様々な昇温速度や異なる昇温と降温の熱履歴を設定できますので、昇温速度や保持時間あるいは異なる温度での結晶相の変化を見ることができます。

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2-2.反射率測定(Reflection)

入射X線は低角度では全反射をします。このような性質を利用して、反射されたX線の干渉パターンを得ることによって、薄膜や多層膜の各層の物理状態(密度、膜厚、ラフネス)を把握することが可能となります。ただし、測定された反射率曲線に対して、膜厚、密度、ラフネスを変数としたフィッティングの結果を用いて解析を行います。

密度・膜厚および表面と界面のラフネス解析

上記の測定で得られたX線反射率曲線の解析から、薄膜(単層膜や多層膜)の密度(真密度)、膜厚、および表面や界面のラフネスの解析を行います。測定された薄膜の膜構造をシミュレーションしながら最適化を行います。特に、結晶化度の測定が困難な薄膜の測定では、密度の解析がアモルファスから結晶への変化をみる1つの方法にもなる場合があります。解析できる総膜厚は200nm位と言われています。サンプルには平坦なベタ膜が必要となります。

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2-3.小角散乱

従来のX線回折装置よりもよりシンプルに小角散乱測定ができるようになりました。透過法と反射法を選択でき、NANO-Solverの解析ソフトを用いて、薄膜やバルクの粒子や空孔のサイズ分布を解析することができます。

透過法 液体に分散されたナノ粒子の解析に適しています。
反射法 薄膜サンプルの粒子サイズの解析に適しています。
サンプルによって不可の場合があります。

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2-4.その他

ロッキングカーブ測定や測定された粉末回折の結果をシミュレーションしながら結晶構造の解析(Rietveld構造解析)も承ります。

また、回折角度の系統的なずれを測定することで残留応力の測定も可能です。

測定条件や解析条件に制約がある場合があります。項目によっては当社で処理不可能な場合もありますがご相談下さい。

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3.測定概要と測定例

out-of-plane(粉末)X線回折とin-planeX線回折の測定概要

out-of-plane(粉末)X線回折

in-planeX線回折


in-planeX線回折におけるサンプル表面の高さ調整(軸立て)方法の概要


3次元極点測定の測定概要と測定例

極点測定

3次元極点測定の結果

ガラス基板上にスパッタ成膜された金Au膜の極点測定の結果です。

  • (111)は基板上に平行に成長しています。
  • (311)は基板面に対して約30°の方向(等価な面は60°の方向)に成長しているのがわかります。

このように、定量的に結晶面の配向を知ることができます。

in-situ高温加熱によるX線回折(室温〜900℃)の測定状況と測定例

高温加熱測定の全容 加熱ドーム内のヒータとサンプル

図.硫化ニッケル(NiS)の相転移の測定結果

その他の測定事例

  • 数nm以下の薄膜の結晶性評価
  • 単分子有機膜の配向性評価
  • 単結晶基板上エピタキシャル薄膜の結晶性評価
  • コロイド粒子の粒系解析
  • ガラス原料の高温X線その場観察

順次、最新の測定結果も載せて行きますので、ご期待下さい。

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関連情報

コラム Glass University特別編「高機能X線回折技術」


このページの情報に関するお問い合わせは、当社伊丹事業所までお願いいたします。

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