透過型電子顕微鏡(TEM)観察
測定原理・特徴
−何を測定しているのか−
薄膜試料に電子線を透過させ、その際に試料中で原子により散乱・回折された電子を透過電子顕微鏡像(TEM像)や電子線回折パターンとして得ることにより、物質の内部構造を調べることができます。TEM像のコントラストには、散乱コントラスト、回折コントラストおよび位相コントラストがあります。それらには物質の組織的、構造的な情報が含まれています。電子線回折パターンには結晶構造や結晶方位などの情報が含まれています。これら種々の情報を組み合わせることにより次項に示す事柄を知ることができます。
※TEM : Transmission Electron Microscope
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図.TEMの原理図 |
図.結像の原理の概略図 |
結像の原理は以下のとおりです。
- サンプルに電子ビームが入射する。
- サンプル中の原子により電子が散乱される。
- サンプルが結晶性の場合はBraggの式(2dsinθ=nλ)に基づいて電子ビームの回折が起きる。
- 磁界レンズによって電子ビームを収束させる。
- 蛍光板またはフィルム面上で回折像や実像を結像する。また、上記3.で回折した電子ビームだけを用いて観察することもできる(暗視野)。
−何を知る事ができるのか−
透過型電子顕微鏡では以下の解析を行うことができます。
| 試料の組織形態 | 散乱・回折コントラストからの情報 |
|---|---|
| 原子レベル構造 | 位相コントラストからの情報 |
| 結晶構造 | 制限視野電子線回折、収束電子回折からの情報 |
| 極微小領域 | 微小領域電子線回折(ナノビーム回折)およびエネルギー分散型X線検出器(EDX)を使用しての定性分析 |
装置仕様
| 装置名 | トプコン EM-002B |
|---|---|
| 加速電圧 | 〜200kV |
| 分解能 | 0.14nm |
| プローブ径 | 2nm |
| EDS検出元素 | Na〜U |
分析事例
例1.多層膜の断面TEM・EDS分析・ナノビーム回折
例2.高分解能TEM像
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